山形を中心に活動するYOGA ME!では、不定期にさまざまなヨガイベントを行っています。2018年夏には、かねてからの念願かなって、日本を代表する修験の地、出羽三山の1つである“羽黒山”の山頂でヨガリトリートを行ないました! YOGA ME! ディレクターの新関がリポートします。
[1]修験の地、出羽三山とは?
YOGA ME! は普段、山形駅近くのヨガスタジオでヨガを実践していますが、ちょっと足を延ばすとすぐ自然に溶け込めるのが山形の魅力。山に囲まれた山形の中でも、出羽三山は山形市から1時間半ほど日本海のほうへ車を走らせたところにある特別な場所です。
出羽三山は、月山・羽黒山・湯殿山の3つの山から成っています。それぞれ過去・現在・未来を意味する山なのです。この地域では今でも修験の習わしが残っていて、私も初心者ながら山伏の見習いとして山籠りしたことがあります。その内容は決して口外してならない、厳しい修験の伝統なのです。
[2]ヨガも、始まりはインドの修行法
さて、ヨガも歴史を辿ればインド生まれの修行法です。ポーズだけでなく、呼吸法や瞑想法を使って、自分をトータルに整えるテクニックでもあります。私たちはこの忙しい時代の中で、どんなふうにヨガを生かして充実した日々を送ることができるか、どこか試されている気がして、清々しい場所を見つけてはヨガをシェアする機会を増やしています。
[3]“羽黒山ヨガ リトリート”スタート!
◇1日目 参道から外れた秘境で自然体の自分に戻る
「羽黒山ヨガリトリート」は1泊2日のスケジュールでした。まずは、ヒマラヤ山中のヨガ行者を思いながら、羽黒山山中を歩き回り、一般の参道から外れた秘境の場所に到着。
好きな場所にヨガマットを敷いて、シャヴァーサナ(しかばねのポーズ)からスタートしました。自然界に身を委ねて、普段の忙しい自分から自然体のニュートラルな自分へシフトチェンジです。
それから月山の水で炊き上げたご飯とお料理をいただいて、夜は出羽三山神社のご本堂でリストラティブヨガ(重力に身を委ねて深いリラクゼーションを体験するヨガ)をしてリラックスタイムを過ごしました。
◇2日目 五重塔の前でヨガ&宮司さんから羽黒修験についてのお話
翌朝は早起きして山を下り、五重塔の前で朝ヨガ、太陽礼拝と呼吸法を。パワフルなプラーナ(=サンスクリット語で生命力を意味する)をたっぷりチャージした私たちは、再び山を上り、宿としている参籠所で朝ごはんをいただきました。
最後のプログラムでは、羽黒山神社の宮司さんより羽黒修験の智慧を教わり、ニャーナヨガ(考える瞑想)を行ないました。現代の多くの人は、五感を塞ぎ込んで暮らしているからいろいろなことに鈍感になっている。五感を開いて自分が持っている能力を最大限に開花させてくださいね、というお話でした。
[4]終った後は、来たときよりもパワーチャージされていました!
そういえば、自然の中に身を置くと私たちは無意識に深呼吸したくなりますよね! 自然と調子を合わせて、自分をリセットしようとしているのかもしれませんね。ぜいたくなものを食べたわけでもないし、たくさん眠ったわけでもないし、マッサージしてもらったわけでもないのに、羽黒山に来た時よりも明らかにパワフルになっている自分。ヨガリトリートの終わりには、自分に対してたくさんの好奇心と可能性を感じていました。
多くの学びと気づきを得ることができた「羽黒山ヨガリトリート」。山形のスペシャルなスポットでヨガをするプロジェクトは、これからもまだまだ続きます!
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REPORT: YOGA ME! ディレクター 新関あや
にいぜき・あや
山形県山形市出身。YOGA ME!ディレクター。大学時代、競争のない世界=“ヨガ”に感銘を受ける。2017年にヨガスタジオ「YOGA ME!山形」をオープン。ヨガ落語の創作や音楽、歴史的建築物とのコラボレーションなど、ヨガと文化的な出会いを実現。東京⇔山形の両拠点で活動中